野生動物の保護
こんにちは!市川動物病院です🎤🐰
早くも3月ですね。春一番が吹いたかと思ったら今日は雪です⛄💧この一か月を何とか乗り切り、心地よい春を満喫できればいいなと願う今日です☔⛄
さて、大体この時期3月から4月にかけて、ご相談が増える【野生動物の保護】について、今月はお話したいと思います。
野鳥・野兎等の保護に関するお問い合わせで
☎「ヒナが地面に落ちている・鳥が飛べない様子でうずくまっている。」
☎「うさぎが動けないようで道路にいる」
など小さな命が目の前で苦しんでいる姿に対し自分はどうすればいいのか?という問い合わせが増える時期です。
答えは・・・▶「何もしないで下さい」😲💦 が、本来求められる回答となります。
これを聞きますと、そんな酷な事出来ない、可哀想じゃないか!!と皆さま思うと思います。当然です。助けてあげたいからアドバイスを求めて聞いてくださっていますからね。しかし、野生という言葉はとても繊細で重要な言葉です。
可哀想だから・放っておけないからという、目の前だけの感情や良心でその鳥1羽を保護することにより、その家族やグループ、子孫にまで影響が出る事をご存じでしょうか?インコ類の小鳥は、自分達の群れの中に弱っている子がいると、敵から襲われるリスクが高くなり群れ全体の命が危険にさらされます。
TVでライオンが鹿を追いかけ、捕らえるシーンを放送していると、TV局には、スタッフは観ているのだから鹿を助けてあげろ!と抗議の電話がかかってくるそうです。私も子供の時からそのようなシーンを幾度と観てきました。鹿が可哀想で、ライオンは酷いと思ったのも事実です。しかし、翌週その狩りを行ったライオンに焦点を当ててみた所、なんとそのライオンは子供がいるのに3日間飲まず食わずの状態で彷徨っていた所、目の前に鹿の群れが現れ必死の思いで狩りをしたという事実がわかりました。その時、捕らえられる事は、誰かの命を守る事となり、そして捕らえる方もその命で生かされているんだと学びました。
自然界には野生には、人の良心や感情だけを優先した救いの手は、時にどこかで崩壊の音が鳴ります。積み上げてきたブロックをその自分の満足感を得るために一つ引き抜くことによって、バランスを保たれてきた積みあがった命の連鎖を、崩すことになるきっかけを与えるのです。とても大げさな様に感じられると思いますが、有名な話としまして、毒蛇のハブが増えたことにより、住民はマングースという動物に狩りをさせ、見事ハブは減っていきましたが、今度はマングースが増え野生化し、人がそのマングースを処分し始めました。これがまさに人が野生に介入した結果です。
しかし、見て見ぬふりは出来ないと思いますので、日本野鳥の会のリンクを貼りましたので、一度保護の方法をご覧ください。
基本、野生動物の保護はしない。しかし、このままでは帰れないという事でしたら、野鳥の会のアドバイスに基づいた方法で試してみてください。
以前、野鳥の保護のお問い合わせで、本来は触ってはいけないんだとお伝えした所、怒鳴られた経験が私にはあります。それでもあんたは動物病院か!!と言われてしまいましたが(´;ω;`)ウゥゥ 動物病院だからこそ動物を守る立場でいたいんです。ペットの命を救う事も大切ですが、この限られた地球での資源の中で皆が何事もなく当たり前が当たり前であり続ける事を守っていけたらいいなと思います🌎🍃
また、当院は、野鳥保護の診療・治療は行っておりませんので、ご注意ください。
毎年裏の木には雀が巣を作り、足元の庭にはミミズがいる。目の前を野良猫が通り過ぎ、トンビが空を飛ぶ。 たんぽぽの綿毛が引っ越しをする。それが私達、命あるものの生きる世界だと感じております。
また今年もツバメが巣作りに来るといいなぁ・・・😌
ありがとうございました。また4月にお伝えいたしますね🌸🌸🍃
日本野鳥の会大阪支部。野鳥の保護の手順です。