飼主目線と動物目線
こんにちは。市川動物病院看護師です🎤🐰最近は仔猫の診察ラッシュで、続々と仔猫の保護があり、検診や治療に小さな頑張る命が連れてこられています🐱日々忙しくつい笑顔を忘れてしまいがちな我々スタッフに、この仔猫の姿は皆が集まり、癒され、この仕事をしているご褒美だと感じています(pq´v`*)💕 ここから元気にたくましく頑張ってもらいたいなと思います😊😊
さて7月のアドバイスですが今月は【飼主と動物の目線の違い】です。以前配信しました【完璧な子は居ないんだよ】というアドバイスと少し似ていますが、今月は飼い主さんの目線と動物の目線でお伝えしたいと思います😉✨

飼主さんの気持ちも大切ですが、動物達の気持ちも大切だと私達は考えております。完治を望むのは飼い主さんの希望であり目的だと思いますが、苦痛なチューブを付け、もう生活に支障はないのにまだ治っていないまだ完治していないと、投薬をし・・・。それは誰にとっての幸せなのか?と考えると、中々答えを出す事は難しいと思います💧
私の話ですが、数年前愛犬に、治ってほしいまだまだ天国に旅立ってほしくないと、必死に色々な治療法を探し、今が看護師としての知識や経験を生かす時だと信じ、治療に積極的になっていました。その愛犬も私の気持ちに応えようと頑張って薬を飲んで、マッサージを受け、私の気持ちを汲み取ろうとしてくれました。
私にとっては当然の飼い主としての義務だし、この愛犬の親として治療をすることも当然、それを受け入れるのも当然の事だと信じ続けました。
しかし、ある日、愛犬は私を見るなり嫌がる顔をして逃げていきました😰体力的にそれほど長く歩けないのに、私が追いかけるとまた逃げていき、最終的には咬まない犬が私に対し牙をむくようになりました。威嚇です。
それを見た時はショックでした😨
あなたのためにやってきたのに・・・と思ったのが正直なところです。しかし、気付きました。愛犬にとっては薬もマッサージも何もかも、苦痛な時間でしかなかった。自分の気持ちしか見えなくなっていた私が、愛犬を追いつめてきたんだと気付き、愛犬との生活を大切にし気持ちを汲み取りながらその後生活をしました。
不安はありましたよ😩良くなるために治るためにやってきたことですからね!でも、それ以上にお互いの気持ちを大切にすることが治療につながると気付けたので、私の目標は完治ではなく、【幸せな生活】へと移行していきました。
すると、徐々に病気をする前のような気付くと隣に座っていて、撫でて欲しいとお腹を見せる行動が戻ってきて、甘える仕草も増えました。
投薬も必要な物だけにし、愛犬との気持ちを通わせる時間を増やした所、少しずつ体力も回復し、病気にうち勝つことが出来ました😭✨夢のような奇跡のような話ですが、私はこの経験を皆様にもお伝えしていきたいと考え、必要な投薬や処置は頑張って家でしてもらいたい、しかし、飼い主が望むゴールが、必ずしも動物達の望むゴールといつも一致はしないということも頭に置いておいてほしいなと思います。

『薬を飲んでも良くならない、指示された処置をしているけど治らない』
病院ですから、病気の治療をすることは当たり前の事ですが、直ぐに治せる病気と治せない病気があります。そして、完治は難しい病気があるのも事実です。魔法のようなこれさえ飲めばすぐ治るよ!という薬があればいいのですが、大体は継続投薬が必要となり、長い目で見た時に当初より改善していけばいいよね?という、待つことも様子を見ることも治療のうち、だと考え方を切り替える事も必要ではないか?と自分の経験を通してお伝えしたいと思います😊
医学でできる投薬は本来のその子の持つ免疫力や体力を補佐する役割だと言われています。動物達はロボットでも機械でもありませんから、これを飲めば治るこれをすれば元気になるということではありませんよね?家でしか出来ない、飼い主からの元気になる投薬(コミュニケーションや追いつめない事など)精神的な治療も病気を治す事には欠かせない治療です。
病は気から なんて昔からある言葉ですが、医療で補える部分は補い、家でのケアもしていただくと、時間はかかるかもしれませんが、徐々に改善していくケースが多いですよ😄
病気の種類やその子の生まれ持った体質・気質によって投薬量や処置内容は変わりますから、一概に全員にこの事が当てはまるわけではありませんが、部品交換が出来ない【命ある生き物】だからこそ、病気だけではなく日々の生活を大切にしてほしい。私がお伝えしたい部分はその事です😊
では、近々お盆休みについてお知らせをお出しします。
今月も読んでいただきありがとうございました。幸せって目に見えないから難しいですよね~👉👈でも、色々な幸せの形があるのも事実ですよね~💕